資産運用ってどうすればいいの?

目次
1 資産運用・投資って怖い?
こんにちは!
突然ですが、皆さんは「資産運用」や「投資」という言葉を聞いてどう思いますか?
銀行預金とは違って、株式や債券、不動産などの投資資産には価格の変動リスクがあり、元本を下回る可能性があります。特に株式市場は経済状況や企業業績、政治的な要因など様々な要因によって変動するため、不安に感じる人も多いでしょう。
また、ニュースで投資詐欺の被害を耳にして「怖い」と感じる方も少なくありません。
さらに、投資に興味はあるけれど、「何を買えばいいのかわからない」「投資の本を読んでも専門用語が多くて難しい」と感じる方もいるでしょう。
例えば、株式投資には「PER(株価収益率)」や「ROE(自己資本利益率)」といった指標があり、これらを理解せずに投資を始めるのは確かに難しいものです。
でも、心配しないでください!
最初は誰でも同じような不安を抱えています。
世界的に有名な投資家であるウォーレン・バフェットも、投資の初期段階では失敗を経験してきました。
それでも、知識を蓄え経験を積みながら投資を続けることで、自分に合ったスタイルを見つけ、安定して利益を上げられるようになったのです。
このコラムでは、初心者でも無理なく続けられる「長期的かつ分散された資産運用」について解説していきます。
また、リスクを抑えながら資産を増やす方法や、初心者がつまずきやすいポイントについても取り上げるので、安心して読み進めてください。
「投資は怖い」「何をしていいかわからない」といった不安を感じるのは、ごく自然なことです。
その不安を持つことで慎重に行動でき、またわからないことを学ぶ意欲につながります。
こうした姿勢こそが、投資の成功に必要な第一歩です。
2 資産運用の必要性
では、なぜ多くの人が資産運用を行っているのでしょうか?
それは、資産運用が将来の生活を守るために必要だからです。
最大の理由の一つは「インフレ(物価の上昇)」です。
例えば、日本銀行が目標とするインフレ率は年2%です。
仮にこのペースで物価が上昇し続けると、現在1万円で買えるものは10年後には約12,200円が必要になります。
もしインフレ率が年5%であれば、10年後には約16,300円も必要になります。
つまり、現金のままで資産を保有していると、実質的な価値が年々減少してしまうということです。
この現象を「購買力の低下」と呼び、現金のみで資産を保持することはリスクを伴う選択と言えます。
さらに、日本では少子高齢化が進んでおり、年金制度に対する不安も高まっています。
将来に備えて、自分で資産を増やし守るスキルを身につけることがますます重要になっています。
では、どのようにして資産を増やせば良いのでしょうか?
一つの答えが「投資」です。
投資には株式、不動産、債券、投資信託、さらには暗号資産(仮想通貨)など様々な種類があります。
特に初心者におすすめされるのは「分散投資」と「長期投資」です。
これは一つの資産に集中するのではなく、異なる資産に分散させることでリスクを抑え、長期的に利益を得ようとする方法です。
例えば、株式投資であれば、特定の企業の株式だけに投資するのではなく、異なる業種や国の企業にも分散させることでリスクを分散できます。
また、長期的に保有することで短期的な価格変動の影響を受けにくくなり、安定したリターンを期待することができます。
3 資産運用の始める前に
資産運用を始めるからといって、闇雲に投資資産を購入するのは避けるべきです。
まずは、自身の手持ち資金を適切に分類し、資産運用に回せる金額を明確に把握することが重要です。
これが、投資リスクをコントロールするための土台となります。
3.1【手持ち資金の仕分け】
手持ち資金を以下の3つのカテゴリに分けると管理が容易になります。
各カテゴリはそれぞれ異なる目的を持ち、適切な運用方法を選択することで効率的な資産形成が可能となります。
また、資金確保の優先度を意識することも重要です。
(1)生活資金
生活資金とは、突発的な病気や予期しない出費に備えるための資金です。
一般的には「生活防衛資金」とも呼ばれ、目安として3か月分から6か月分程度の生活費を確保することが推奨されます。
この資金は即時に引き出せることが重要であり、また元本割れを避けるためにリスクのない預金商品で管理するのが適切です。
例えば、普通預金や流動性の高いマネーマーケットファンド(MMF)が適しています。特に金利が高いネット銀行の普通預金も検討する価値があります。
(2)目的が決まっている資金
このカテゴリは、特定の目的のために一定期間後に使用する予定のある資金です。
例えば、教育費や住宅購入の頭金、旅行資金などが該当します。使用する時期があらかじめ決まっているため、リスクを抑えつつ運用することが重要です。
おすすめの運用方法としては、定期預金、個人向け国債、社債、または安定的なインカムを得られる投資信託などがあります。
特に債券ファンドを用いた運用は、比較的低リスクで安定した収益を見込むことができます。
(3)余裕資金
余裕資金とは、退職後の生活や長期的な資産形成を目的とする資金です。
使用予定が10年以上先であることが多いため、インフレの影響を考慮した運用が求められます。
特に長期投資においては「資産の分散」と「時間分散」が重要なポイントとなります。
また、ドルコスト平均法による積立投資もリスクを抑える有効な手段です。
毎月一定額を投資することで、価格変動の影響を平準化し、長期的には安定したリターンを期待できます。
このように、お金を「生活資金」「目的が決まっている資金」「余裕資金」の3つに分けることで、資産運用を計画的に進めることができます。
さらに、資産の配分を定期的に見直し、必要に応じて調整することが重要です。
特に投資資産の割合が増えている場合は、リバランスと呼ばれる調整を行うことでリスクを管理できます。
資産運用は一度設定したら終わりではなく、継続的にメンテナンスをすることを忘れないようにしましょう。
4 資産運用の始め方
資産運用の必要性や資金の仕分け方法についてお話ししてきましたが、初めての方には「まだよくわからない」と感じることもあるでしょう。
しかし、資産運用は少額からでも始められ、経験を積みながら学ぶことで確実に成長できます。
特に初心者の方には「少額で始めて、継続する」ことが成功の鍵です。
投資家の多くも、最初は少額から投資を始め、試行錯誤しながら自分に合ったスタイルを見つけてきました。重要なのは大きな損失を避け、小さな失敗を経験として成長に繋げることです。
次のステップで、具体的な始め方を確認していきましょう。
(1)ネット証券でNISA口座を開設しましょう
ネット証券を利用することで、手数料を抑えつつ簡単に取引を始めることができます。
例えば、SBI証券、楽天証券、マネックス証券といった主要なネット証券があります。
各社のサービス内容は似ていますが、ウェブサイトの使いやすさやアプリの機能性、提供される投資商品の種類などを比較し、自分に合ったものを選びましょう。
特に、NISA(少額投資非課税制度)口座は、投資で得た利益に対して税金がかからない口座です。
資産を増やすのに役立つ口座なので、この機会に是非開設しましょう。
(2)毎月の積立投資で始めましょう
初心者が安心して投資を始めるには、余裕資金を使い、毎月一定額を積み立てる「ドルコスト平均法」が効果的です。例えば、月々3,000円からでも問題ありません。
ドルコスト平均法とは、価格変動に関係なく定額を継続的に投資することで、購入単価を平均化する手法です。
価格が高いと少量を購入し、価格が低いと多くを購入できるため、長期的にはリスクを抑えながら資産を増やせる可能性が高まります。
自動的に積み立てを行う設定をすることで、感情に左右されずに投資を続けられます。
特にクレジットカード決済や銀行引き落としを利用すれば、手間もかからず便利です。
(3)投資信託を選びましょう
初心者にとって個別株式への投資は難易度が高いため、まずは「投資信託」を選ぶのがおすすめです。
投資信託を選ぶ際は、「信託報酬(運用コスト)」が低い商品を選ぶこともポイントです。
運用コストが高いとせっかくの利益が減少してしまうからです。
特に、特定の市場全体に投資する「インデックスファンド」は運用コストが低く、長期的にコストを抑えられる点が魅力です。
また、日経平均株価などの指数に連動しており、値動きがわかりやすいので、初心者に適しています。
(4)少額から始めて継続しましょう
短期的には投資額が減少することもありますが、重要なのは継続することです。
特に積立投資は、市場の変動に左右されずに続けることで利益を得やすくなります。
価格が下がっている時期でも購入を続けることで、将来価格が回復した際に大きな利益を得ることができます。
資産運用を開始した後でも、投資信託の基準価格を頻繁に確認する必要はありません。
感情に流された誤った判断・行動を避けるためには、むしろ一定期間ごとのチェックに留める方が賢明です。
5 まとめ
資産運用を成功させるためには、少額からでも始めて経験を積み重ねることが大切です。
NISA口座を利用し、インデックスファンドを中心に分散投資を行いながら、長期的に積立投資を続けていきましょう。
また、市場の動向に左右されずに運用を続けることで、時間の経過とともに安定したリターンを得る可能性が高まります。
焦らず、一歩ずつ成長を目指しましょう。